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2024年度年間聖句について
2024.04.04
お知らせ
2024年度年間聖句
主はあなたの呼ぶ声に答えて
必ず恵みを与えられる
(イザヤ書30章19節:新共同訳聖書1108頁)
聖学院大学では、キリスト教の理念に基づいた大学として、聖書の一箇所を選んで年間聖句としています。そこには、一年間の大学生活の様々な場面で、その言葉を思い巡らすときを持って欲しいという願いがあります。今年は旧約聖書のイザヤ書からの一節です。
聖書は、主なる神は天地万物の創造主であり、わたしたち一人ひとりに命を与えてくださったと証ししています。その方は、このイザヤ書の言葉によりますと、「あなたの呼ぶ声に答えて、必ず恵みを与えられる」方と言われます。これからの学生生活の中で、「なぜ」、「どうして」と思わざるを得ないことが起こるかもしれませんけれども、その呻きを聞き、その声に答え、そして、必ず恵みを与えてくださる神がおられるのです。
しかし、その方の存在を必ずしも実感できるとは限りません。神は目には見えません。自分の声が聞かれたか確認することもできません。また、神が直接自らの分かる言葉で語りかけるという体験をすることもないでしょう。にもかからず、神は実感したら存在し、実感できなければ存在しないというのではないのです。聖書の証しする神は、人間の側の確実さ、もしくは不確実さを遥かに超えて存在している方なのです。
その方が、わたしたち一人ひとりの声に確かに耳を傾け、その声に答え、行き詰まりや困難の経験を、必ずや自らの成熟のための恵みに変えてくださいます。それがどのようなものであるかを期待しつつ、新しい一年をこの言葉と共に始めていきましょう。
木村 太郎(心理福祉学部兼人間福祉学部チャプレン)