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11月10日(金)全学礼拝ー相川徳孝先生(賛美歌BGM付)

2023.11.10
文書礼拝

奨励者:相川徳孝先生(子ども教育学科特任教授)

新約聖書:マタイによる福音書 第28章16~20節(新共同訳)P.60

「さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示しておかれた山に登った。そして、イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた。イエスは、近寄って来て言われた。『わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。』」

奨励:いつもあなたがたと共にいる

 

 

 教会では子ども達を対象とした礼拝が行われています。私の教会では「子どもの礼拝」として日曜日毎に礼拝が守られています。この礼拝でしばしば歌われている讃美歌が「どんなときでも」と題された曲です。この曲はこどもさんびか改訂版の129番に、また讃美歌21の533に掲載されています。ここで1節のみ紹介します。

      どんなときでも どんなときでも 

      くるしみにまけず くじけてはならない  

      イェスさまの イェスさまのあいをしんじて

 この詩を書いた高橋順子さんは骨肉腫の患者として病床にある中、この詩をつくり、7歳の生涯を終え、天に召されました。

 この讃美歌を歌う時、必ず思い出すのがYちゃんのこと。Yちゃんは私の所属する教会に隣接する保育園の5歳児クラスに通っている子どもでした。5月のある日、保育中にリズム遊びをしている姿に違和感を感じた保育者が保護者の方にその様子を伝え、念のためにとお母さんと病院に行きましたが、そこで足の付け根に肉腫があることが分かりました。検査ではすでに体全体に進行している状態ということですぐに入院し、病院での生活が始まりました。

 入院中のYちゃんの楽しみは牧師でもあった園長先生からイェスさまの話を聞くことでした。保育園の生活の中でも礼拝の時間があり、聖書の話を聞く機会がありましたが、入院してからは特にイェスさまがどんな人であったのか、どのようなことをしたのかを聞きたがったそうです。保育園の先生が病院を訪ねた際には保育園で歌っていたさんびかを一緒に歌うのが楽しい様子であったとのことでした。そのような入院生活も9月になると様子が悪化し、ほとんど寝ている状態となりました。だんだん衰弱していく中、お母さんからの連絡を受けた牧師園長が病院に。そこでご両親の了解を得て、病床洗礼の時を持ちました。牧師が「イェスさまに従いますか?」との問いに意識朦朧の中「はい」と応えたそうです。

 短い生涯でありましたが、病と闘い、くじけそうになる小さい体を励まし、気持ちを支えてくれたイェスさまを身近に感じていたのでしょう。 その後違う宗教を信仰していたご両親もYちゃんの信仰する姿に導かれ教会に繋がり、受洗をしました。

 本日の聖書箇所では復活したイェス・キリストが弟子たちと再びガリラヤで出会われ、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいる」と語りかけられました。

 悲しみの時も、喜びの時も、病にある時も。どんなときも、私たちは独りきりではないことを聖書は繰り返し語っています。このみ言葉に支えられることによって困難な中にあっても日々歩むことができるのです。

 

 

祈り

「天にまします われらの父よ。 あなたの栄光を賛美します。悲しみの時も、喜びの時も、病にある時も、どんなときでも共にいて下さり、私たちを支えて下さること、感謝します。今この時でも戦いの中にある人々、病と闘っている人々のことを思います。どうぞ必要な手が差し伸べられますように、特に幼い子どもたちの心と身体が守られますように。主のみ名によって祈ります。アーメン。」