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Information Detail
10月6日(金)全学礼拝―稲垣新職員(賛美歌BGM付)
奨励者:稲垣新(情報センター事務室職員)
新約聖書:ローマの信徒への手紙 第1章1~7節(新共同訳)P.273
「キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び出され、召されて使徒となったパウロから、――この福音は、神が既に聖書の中で預言者を通して約束されたもので、御子に関するものです。御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ、聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス・キリストです。わたしたちはこの方により、その御名を広めてすべての異邦人を信仰による従順へと導くために、恵みを受けて使徒とされました。この異邦人の中に、イエス・キリストのものとなるように召されたあなたがたもいるのです。――神に愛され、召されて聖なる者となったローマの人たち一同へ。わたしたちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が、あなたがたにあるように。」
奨励:折角もらったラブレター、一度読んでみない?
今日開かれている箇所は、ローマの信徒への手紙、という新約聖書の順番で行くと福音書、使徒言行録につづいて最初に出てくる「~の手紙」にあたります。
皆さんは手紙を書くときってどんな時でしょうか?
今は LINE や SNS も発達しているので手紙を書く、という習慣はないかもしれません。
それでも、誕生日、ラブレター、どうしても伝えたいけれど LINE で言うには少し味気ないとき。そんな特別感が手紙を書くことにはありそうです。
聖書の時代は、E-mail でのやりとりもないので、手紙はより身近であったかもしれません。
しかし、このローマの信徒への手紙も、ローマの地域教会に集う人々へ『神様の福音を伝えたい』という熱い思いを持って書かれた、という点では特別な手紙です。
この箇所では、手紙の書き出しにあたり、パウロという人が自身について、また「神様の福音」とイエス・キリストとはどんな方か、ということをぎゅっと要約しています。
福音は、英語では Good News(良い知らせ)、もう少し細かく言えば、“神様が独り子(ひとりご)であるイエス・キリストを遣わし、十字架について死に、そこから復活された。それはあなたの罪を贖う(赦す)ためであった”という救いの知らせです。
キリストを信じる、とはこの福音を『自分自身のもの』として受け取ることです。
キリスト教概論や、少し調べたことがあれば、イエス・キリストは、ダビデというイスラエルの王様の子孫であると書かれているかと思います。とはいえ、人から生まれた方が私たちの罪を赦す、とはどういうことなのだろうか。そもそも、私には赦してもらうような事はない。多くの人にとって、そんな感覚は当たり前だと思います。
ですが、聖書に拠れば、私たちは生まれたときから罪の中に生きており、その罪とは正に「神様を忘れ、神様から離れた生き方」をすることです。
創世記では、アダムと妻エバは、神様から「絶対に食べてはいけない」といわれた善悪の知識の実をとって食べたばかりに、エデンを追放されてしまいます。
彼らは、自由な意志を持って神様に背く、離れることを選び、人と神様の間には大きな隔たりが出来てしまいます。
このことに始まり、私たちには生まれ持った『神さまの言葉に従うことのできず、離れようとする性質(罪)』があるのです。
旧約聖書には、神さまが私たちと和解しようとされる大きな計画が描かれています。
神様は何度もイスラエルの民や周りの人々を用いますが彼らもまた、神様に従うことが出来ませんでした。
人の罪を、人によって赦すことはできなかったのです。
そこで神様は、その愛の故に独り子(ひとりご)であるイエス・キリストを遣わすことで、私たちとの間に置かれた『罪』という深い溝を取り除き、私たちが神様と共に歩むことができるようにして下さいました。
4 節にある『聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス・キリストです。』というのは、私たちが聖霊の働きによってイエスを「自分たちの救い主だということを知ることが出来る」ことを表します。
普通に考えれば、人のことを救い主だと思うことは出来ません。
しかし、私たちは、この方が全世界を作った創造主、罪を贖ってくださった方、自分の救い主であることを既に知らされているのです。
聖書は私たちに贈られた、神様からのラブレターであり、どうしても伝えたい特別な手紙です。あなたは渡された手紙にどのように応えていくでしょうか。
祈り
「愛する天の父なる神さま。この奨励があなたによって用いられること感謝いたします。1 人 1 人の今日の歩み、これからの歩みに、あなたが共にいて下さいますように。イエス・キリストの名前で祈ります。アーメン。」