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10月4日(水)全学礼拝―甲賀正彦先生(賛美歌BGM付)
奨励者:甲賀正彦(日本キリスト教団大宮教会伝道師)
新約聖書:出エジプト記 第22章20〜26節(新共同訳)P.131
「寄留者を虐待したり、圧迫したりしてはならない。あなたたちはエジプトの国で寄留者であったからである。
寡婦や孤児はすべて苦しめてはならない。もし、あなたが彼を苦しめ、彼がわたしに向かって叫ぶ場合は、わたしは必ずその叫びを聞く。そして、わたしの怒りは燃え上がり、あなたたちを剣で殺す。あなたたちの妻は寡婦となり、子供らは、孤児となる。
もし、あなたがわたしの民、あなたと共にいる貧しい者に金を貸す場合は、彼に対して高利貸しのようになってはならない。彼から利子を取ってはならない。もし、隣人の上着を質にとる場合には、日没までに返さねばならない。なぜなら、それは彼の唯一の衣服、肌を覆う着物だからである。彼は何にくるまって寝ることができるだろうか。もし、彼がわたしに向かって叫ぶならば、わたしは聞く。わたしは憐れみ深いからである。」
奨励:愛とは何か?
愛、その言葉は世の中に溢れています。映画やポップスのタイトルに「愛の〜」「〜の愛」などたくさんあります。歌の歌詞に使われる言葉のランキングではいつも上位に位置する言葉です。でも、「愛とは何か?」と問われると、答えるのは案外難しいです。聞き慣れすぎているから、意味が広すぎるから、かたちがないから、などなど。
でも、聖書には迷いがありません。愛を、はっきりと、分かりやすく示します。愛とは4つのことだと言うのです。
1、寄留者(よそ者)に優しくすること。2、寡婦(やもめ・未亡人)に優しくすること。3、孤児(親のいない子供)に優しくすること。4、貧しいもの(金を持たない人)に優しくすること、の4つです。これは神様の命令です。
この4つをもう少し紹介します。
1、よそ者は、言葉が分からない、気心の知れた仲間がいない。孤立しているから弱いのです。
2、寡婦、やもめは弱者です。古代では男が収入を担う一家の大黒柱でした。社会保障制度などない時代、夫をなくした妻は収入がなくなります。だから、収穫のとき、こぼれ落ちた落穂を拾ってお裾分けしてもらうしかありませんでした。
3、孤児もやもめと同じように、おこぼれを頂戴するしかありません。疫病や不慮の事故で大黒柱を失い、残された家族は、特に子供は悲惨でした。
4、貧しいもの(金を持たない人)は、自分の着ている服を差し出さざるを得ないギリギリの人です。「もし、隣人の上着を質にとる場合には、日没までに返さねばならない。なぜなら、それは彼の唯一の衣服、肌を覆う着物だからである。彼は何にくるまって寝ることができるだろうか」。貧しさの説明は具体的です。
愛とは、この人たちに優しくすることです。神様はこの人たちを放っておきません。私たちを使います。もし、私たちが弱い人たちに優しくしようと思ったとすれば、それは神様が私たちの背中を押しているのです。そしてもし、助ける人が誰もいないときには、神様が率先して、やもめの夫となり、孤児の父となりました。自分の妻や自分の子供が、ひどい仕打ちを受けていれば、怒るのは当然でしょう。そのとき神様は怒り、報復をも用意します。神様の怒りは恐ろしいものです。でもそれは、弱いものを愛するが故の怒りです。神様は、愛なのです。
祈り
「あなたが大切にされた弱い人たちを、私たちも大切にする人にしてください。冷たい人ではなく、手を差し伸べることができる人へと、私たちを良いものへと変えてください。アーメン。」