お知らせ

お知らせ詳細

Information Detail

10月3日(火)全学礼拝―伊藤亜矢子先生(賛美歌BGM付)

2023.10.03
文書礼拝

奨励者:伊藤亜矢子(心理福祉学科教授)

旧約聖書:イザヤ書 第57章19節(新共同訳)P.1156

「平和、平和、遠くにいる者にも近くにいる者にも。」(新共同訳)

「遠くにいる人にも近くにいる人にも 平和、平和があるように。」(聖書協会共同訳)

奨励:平和と文化を繋ぐ

 

 

 2023年7月にイタリアのボローニャという街に行ってきました。国際学校心理学会に参加するためです。開催校となったボローニャ大学は、ヨーロッパでも最も古い大学の一つと言われ、多くの著名人を輩出している名門校です。そのことは知っていたのですが、実際に行ってみて驚いたのは、ボローニャという街全体が、大学と一体となって美しい文化都市を形成していたことです。

 街全体が赤レンガ色をしており、主だった通りには、ポルティコと言われるアーチと丸い柱を持つとても美しいアーケード(回廊)がついています。馬に乗って通れる大きさにつくられたとかで、雨でも濡れずに歩けますし、ポルティコがカーブした道にそって並んでいるのは、とても素敵な光景です。しかもこのポルティコ、上部は小部屋になっていて、ボローニャ大学の学生さんが下宿できるようにつくられたそうです。

 また、市内には、大きな教会がいくつもあり、まるで日本のコンビニエンスストアのように、歩けばすぐに教会があるようです。中には、紀元80年から増築を重ねられてきた教会もあります。教会だけでなく、博物館や美術館も30を超える数らしいです。

 一方でボローニャの街は、イタリアらしくファッションブランドの本社もあり、日本でも人気のスポーツブランドや有名雑貨店など、現代風なお店が並び、原宿や表参道のような活気です。古いものを保存するだけでなく、それがそのまま現代風に活用されていました。

 井上ひさし著の「ボローニャ紀行」(文春文庫)では、「古いものの前に立つと、歴史が、過去が、そして消え失せたはずの時間が、すべてのものが一瞬のうちに目の前に立ち現れ」て、「だれもが、自分が現代に孤立して生きているわけではない」と直感すると、ボローニャの人が語るくだりが紹介されています(同書,90頁13-15行)。私も、街全体に溢れる有形無形の文化遺産に圧倒され、2000年近く前から引き継がれた教会を前に、まさに連綿と続く信仰と現代との繋がりを感じ、深く感銘を受けました。

 もちろんこうした文化の継承には、長きにわたる街の人々の多くの努力があったそうです。街の有形無形の文化も、それを重要視して、後世に引き継ぐ意思と努力、それを支える平和が無ければ、容易に破壊されます。それだけに、目の前に生き生きと輝く文化遺産は、それらを守ってきた人々の努力と、それに連なる自分との繋がりを感じさせるものでした。

 平和な日々を生きる私たちは、はるか後世の人達も、生き生きと平和な日々を生きられるよう、ボローニャの人々のように努力を重ねる必要と責任があることを改めて感じました。

 

 

祈り

「人々の平和が続きますよう、特に紛争地や災害被災地の方々を心にとめてください。主イエス・キリストの御名によりて。アーメン。」