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7 月11日(火)全学礼拝―赤田直樹先生(賛美歌BGM付)
奨励者:赤田直樹(聖学院みどり幼稚園園長・チャプレン、聖学院教会牧師)
旧約聖書:士師記 第6章12節(新共同訳)P.390
「主の御使いは彼に現れて言った。『勇者よ、主はあなたと共におられます。』」
奨励:勇者よ、主はあなたと共におられます
「勇者よ、主はあなたと共におられます」。神さまは今日、この全学礼拝のメッセージをご覧になられた皆さんに、そう語っておられます。「あなたは『勇者』なんだ」って言ってくださるのです。
さて、皆さんは「自分は勇者だ」と思っているでしょうか。それとも、「どうせ自分なんて勇者じゃないし…」と思っているでしょうか。何か一つの分野でも「自分は勇者だ」と思えるならば、それは素晴らしいことです。でも、どんなに自分探しをしてみても自分が何者なのかが分からない、自分が何のために生まれてきたのか分からない、自分の存在の意味が分からない…そんなふうにして私たちは自分で自分に言い聞かせるのではないでしょうか。「どうせ自分なんて…」と。でもそんな私たちに、神さまは言ってくださるのです。「神さまである主が共にいてくださるから、あなたは勇者なんだ」って。
神さまは、今から3200年ほど昔にも、この言葉を言われたことがありました。それは、神さまの御使いが、ギデオンという人に語った言葉でした。ギデオンは、たったの300人の仲間と一緒に、襲ってくる敵13万5000人に打ち勝った人でした。でも、それは、彼が強かったからでは決してありません。何ならギデオンは、イスラエルで一番弱くて、臆病者だったのです。
その頃、イスラエルには敵が攻めてきていました。イスラエルの中でも一番弱くて、臆病者だったギデオンは、敵に見つからないように、こっそり隠れて、仕事をしていました。そんな臆病者に、主の御使いが現れて言ったんです。「勇者よ、主はあなたと共におられます」。ギデオンは神さまに文句を言います。「神さまが一緒なら、どうして敵が襲ってくるんですか」と。でも主は言われたのです。「わたしがあなたを遣わす」。するとギデオンは答えます。「お願いします。しかし、どうすれば…。わたしは一番弱いのです」。そして主は答えます。「私が一緒にいるから、大丈夫だ」。臆病者のギデオンは、神さまが一緒にいてくれるというしるしを見せてもらってようやく、戦う決心をしたのです。
13万5000人もの敵を前にして、ギデオンのもとに集まったのは3万人ちょっと…。でも、神さまは言いました。「多すぎる。これで勝たせると、自分の手柄だと思ってしまう」。そして2万人を帰らせて、1万が残ります。さらに、神さまは言いました。「これでも多すぎる。湖で水を飲ませて、直接口を付けて水を飲む人は帰らせなさい」。すると、敵が隠れていないか心配でしょうがなくて、周りから目を離せずに水を手ですくって飲んだ、臆病者のたったの300人だけが残ったんです。3万人いた人たちは1/100に、たったの300人に減ってしまいました。でも、神さまは不思議な仕方で、ギデオンに絶対大丈夫だということを伝え、神さまは、臆病者のギデオンと、臆病者のたったの300人を用いて、イスラエルから敵を追い払ったのです。
このように、神さまは、人の目の前には、弱くて、乏しくて、小さい者を、あえてお用いになられます。それは、人間に対して、「自分がすごい」と言わせないためであり、「神さまこそが素晴らしい」ということを分からせるためなのです。
僕は今、聖学院教会で牧師、聖学院みどり幼稚園で園長をしています。でもそれは、自分がすごいからでは決してありません。僕が、弱くて、乏しくて、小さい者だからです。神さまがすごいということを分からせるために、あえてそんな僕を選ばれたのだと思います。
皆さんも、誰かと比べて、自分が弱くて、乏しくて、小さいと感じてしまうことがあるかも知れません。そんな時に「どうせ自分なんて…」と自分で自分に言い聞かせてしまうこともあるかも知れない。でも、大丈夫です。そんな私たちをこそ、神さまは、神さまのご栄光を表すために「勇者」として用いてくださるからです。もしもそのことが分からなくなってしまう時があったら、日曜日の10時30分にこのチャペルに来てみてください。聖学院教会の礼拝の中で、一緒に神さまのメッセージを聴きましょう。
「勇者よ、主はあなたと共におられます」。十字架と復活の主イエス・キリストが一緒にいてくれるから、あなたはどんな試練にも、どんな困難にも、罪の結果の死と滅びにも打ち勝つことができる「勇者」なんです。だからあなたは大丈夫。一緒に歩んで行きましょう。
祈り
「天の父なる神さま、人の目には、弱く、乏しく、小さい私たちを、神さまのご栄光を表すために、強く、豊かに、大きく用いてくださることをありがとうございます。主が共にいてくださることに強められて、新しい一歩を踏み出す力を与えてください。主イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。」