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1月20日(金)全学礼拝―田村綾子先生(賛美歌BGM付)

2023.01.20
オンライン礼拝

奨励者:田村綾子(心理福祉学部兼人間福祉学部長 心理福祉学科教授)

旧約聖書:エステル記 第4章12~14節(新共同訳)P.767

「エステルの返事がモルデカイに伝えられると、 モルデカイは再びエステルに言い送った。「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。 この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」」

奨励:本当に大切なもの

 

 

 この「エステル記」には神さまという言葉は出てきません。エステルは親を亡くしたユダヤ人の娘で、とても美しかったため王妃になりました。ただし、王様の元には呼ばれたときしか出向いてはいけないという厳しい規則がありました。前の王妃は、王様の言うことを聞かなかったために追い出されてしまったほどです。エステルは王様の決めた規則に従って生きていたことでしょう。

 しかし、エステルと同じユダヤ人に滅亡の危機が訪れたとき、養父であるモルデカイから王様を止めてほしいと頼まれます。呼ばれていないのに王様に会いに行くことはできない、規則には逆らえないと一度は断りましたが、その後にモルデカイがエステルに伝えたのが今日の聖書箇所の言葉です。

 モルデカイは偉そうにしている役人には頭を下げもしませんが、神さまを信じる人でした。そして、エステルに対して、王様の規則に違反してでもしなければならないことがある、と説きます。この「規則より大切なこと」とは、理由もなく殺されようとしている人々のいのちを救うことです。つまり、モルデカイは神さまへの深い信仰によって、王の規則よりも、人のいのちが大切であることを知っていたのです。

 そして、エステルもまた本当に大切なものを理解し、死をも覚悟して規則を破り王様に嘆願します。

 

 さて、私は子どものころ、キリスト教主義の学校で学んだ父から『旧約聖書物語』という分厚い本を買ってもらって今でも大切に持っています。旧約聖書には、神さまの話ばかりではなく、おもしろい物語がたくさんあります。夫を亡くした女性が姑に親孝行をし続け、のちに姑とともに幸せになる『ルツ記』、一昨年の礼拝で紹介した恋人同士の相聞歌のような『雅歌』なども味わってみてはどうかと思います。『エステル記』も11ページほどの短い物語です。エステルやモルデカイがどうなったか、ぜひ読んでみてください。

 法律は人間が作ったものですから、不十分なことがあります。時の権力者が自分に都合よく作ることによって、人のいのちが粗末に扱われることさえあり得ることはみなさんもご存じでしょう。本当に大切なもののために、いまここで自分が動かなくてはと思ったら、法や規則がなくても行動すること、その信念と勇気が必要です。聖書のみ言葉は、その判断の根拠を私たちに教えてくれているのです。

 

 では、お祈りします。

 

 

祈り 

「天の父なる神さま、今日で秋学期の礼拝が終了します。ここまで毎日の礼拝に私たちを集めてくださり、聖書や語られる先生方の言葉をとおして、私たちに本当に大切なことを見失わないよう教えてくださったことに感謝いたします。

 大学ではこれから期末試験や集中講義を経て春休み期間に向かいます。1年間の学びを通して得たことが、学生一人ひとりの内に豊かに根付いていきますようお導きください。また、来月9日に予定されている冬のリトリートに多数の学生と教職員を招き、その交わりの時を祝してください。大学とこの地域に生きるすべての人の健康と安心できる日々のくらしをお守りください。この祈りを主イエス・キリストのみ名を通してみ前にお捧げ致します。アーメン。」