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12月14日(水)全学礼拝―東野尚志先生(賛美歌BGM付)

2022.12.14
オンライン礼拝

奨励者:東野尚志先生(日本キリスト教団滝野川教会牧師、本学講師)

新約聖書:ルカによる福音書 第1章46~55節(新共同訳)P.101

マリアの賛歌

「そこで、マリアは言った。

『わたしの魂は主をあがめ、

わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。

身分の低い、この主のはしためにも

目を留めてくださったからです。

今から後、いつの世の人も

わたしを幸いな者と言うでしょう、

力ある方が、

わたしに偉大なことをなさいましたから。

その御名は尊く、

その憐れみは代々に限りなく、

主を畏れる者に及びます。

主はその腕で力を振るい、

思い上がる者を打ち散らし、

権力ある者をその座から引き降ろし、

身分の低い者を高く上げ、

飢えた人を良い物で満たし、

富める者を空腹のまま追い返されます。

その僕イスラエルを受け入れて、

憐れみをお忘れになりません、

わたしたちの先祖におっしゃったとおり、

アブラハムとその子孫に対してとこしえに。』」

 

奨励:クリスマスを迎える心

 

 

 「マリアの賛歌」という見出しが掲げられています。神が独り子を地上に送られたとき、その母となるべく選ばれたマリアが、神の御業をほめたたえて歌った賛美歌です。「わたしの魂は主をあがめ」と歌い出します。「あがめる」と訳されるのは「大きくする」という意味の言葉です。神をあがめるというのは、神を大きくすることなのです。

 

 もちろん、私たちが自分の思いで、神を大きくしたり、小さくしたりすることができるはずはありません。神はいつでも大きいのです。私たちの思いの中に入り切ることなどできないくらいに大きいのです。しかし、私たちには、神の大きさがなかなか分かりません。こんなことをお願いしても、神がかなえてくださるはずはない。そう思って、どこかで神に頼ることを諦めてしまいます。神を信じることをやめてしまうのです。しかし、マリアは違いました。「神にできないことは何一つない」という天使の言葉(1章37節)を信じ、神にすべてを委ねました。そして、私たちの思いを越えてはるかに大きな方である神が、小さな小さな自分に目を留めてくださり、大きなことをしてくださった、と歌うのです。

 

 私たちには、どうして神の大きさが分からないのでしょうか。それは、マリアのように、神の前に自分を小さくする、ということができないからではないかと思います。私たちの現実においては、いつも、神以外のものが大きく見えるのです。神よりも自分の方が大きくなるとき、私たちは傲慢になります。神よりも人が大きくなり、神がどのように見ておられるかということよりも、人の目にどのように見られるかが気になってしまうとき、劣等感に落ち込んだり、優越感に浸ったりします。さらに、神より物が大きくなるとき、私たちは貪欲になるのです。それは、私たちが生きているこの社会の現実そのものではないでしょうか。自分さえ良ければ良いという自己中心的な考えや傲慢がはびこり、劣等感や優越感から来る犯罪が後を絶たない。そして、人を欺いても自分の利益を求めようとします。ひとごとではありません。真実に神をあがめ、神を大きくすることを知らない社会においては、どうしても人や物が大きくなります。そして、自分自身や他の人や物によって縛られて、不安と恐れの中に捕らわれてしまうのです。

 

 神は、そのような私たちのところに、独り子を送ってくださいました。私たちが真実に、神の大きさを知ることができるように、神は愛する独り子をお与えくださいました。しかも、私たちが近寄りがたい大きさをもってではなく、小さなみどり子の姿で、この地上に送られたのです。神は、かけがえのない大切な独り子を、私たちの救い主として送ってくださいました。クリスマスから始まる御子イエスのご生涯、十字架へと至るその歩みの背後に、父なる神の私たちに対する大きな愛が働いています。神は、小さな存在である私たち一人ひとりに目を留めてくださり、私たちを心にかけてくださいます。この神の愛の大きさ、神の御心の大きさを知るとき、私たちは、自分自身の小ささを喜んで認めることができるのです。そして、私たちを縛り付けていた不安や恐れ、悩みから解き放たれて、すべてを神さまにお委ねすることができる。クリスマスを迎える私たちも、マリアと共に歌いたいと思います。「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます」。

 

 

祈り

「天の父なる神さま、先が見えないような時代。コロナをはじめ、さまざまな心配事に捕らわれて生きている私たちです。どうか、心を高く上げて、あなたの大きさを仰ぎ見させてください。小さな私たちに目を留めていてくださるあなたの愛のまなざしに気づかせてください。心低くして、クリスマスを迎える心を備えさせてください。御子イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。」