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12月13日(火)全学礼拝―吉岡光人先生(賛美歌BGM付)

2022.12.13
オンライン礼拝

奨励者:吉岡光人先生(日本キリスト教団吉祥寺教会牧師、本学講師)

新約聖書:マタイによる福音書 第2章1~12節(新共同訳)P.2

「イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。

『ユダの地、ベツレヘムよ、

お前はユダの指導者たちの中で

決していちばん小さいものではない。

お前から指導者が現れ、

わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」

そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。」

奨励:別の道を通って帰る

 

 

 マタイによる福音書が伝える救い主誕生の記事には、救い主の誕生を祝うため、占星術の学者たちが、はるばる東の国からユダヤまでやって来たという記事が付け加えられています。この学者たちはユダヤ人から見れば外国人です。しかし彼らは天体を観測していて、「新しいユダヤの王が誕生した」ということを知ったのです。そしてわざわざ何百キロも遠くからユダヤまでやって来たわけです。彼らの目的は新しい王を「拝む」ためでした。そして彼らはまずエルサレムに立ち寄り、ユダヤの君主であるヘロデに、ユダヤの王が誕生した場所を教えて欲しいと尋ねました。ヘロデはこれを聞いて心中穏やかではなくなりました。自分の王としての立場を脅かす存在が現れたと感じたからです。王は東の国からやってきた学者たちを送り出し、「見つけたら教えて欲しい。わたしも言って拝むから」と言いました。これは明らかに嘘です。ヘロデ王は幼子を見つけたら殺してしまうつもりだったからです。

 学者たちはヘロデ王の恐ろしい企みを知らずに、星の導くままに進み、ついにベツレヘムのある家に着きました。そこには生まれたばかりの子どもが寝かされていました。「この子こそわたしたちが探し求めていた方だ」そう確信した彼らは、幼子にひれ伏し、持参した高価な贈り物を取り出し、幼子に献げました。

 彼らは目的を果たし、自分の国へと帰ろうとしました。ヘロデ王との約束があったのでエルサレムを通って帰国する予定でしたが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って帰りました。ヘロデ王のもとに行けば金銀を褒美としてもらえたことでしょう。しかし彼らは恐ろしい権力者に仕えるよりも神の言葉に仕えることを選んだのです。財産や地位を得ることはありませんでしたが、彼らは最も大切なものを得て帰ったのです。それで満足だったからです。

 クリスマスは神から私たち人間への最大の贈り物である「イエス・キリスト」が与えられたことを祝う日です。その贈り物をもらったことを喜ぶ人は、もはや富や社会的地位を保証する「権力」に仕えるのではなく、「真理」に対して仕えるのです。富や地位そのものが悪ということではありません。しかしそれらが「ヘロデ王」のような、人々を暴力的な「権力」を振りかざす人によって保障されるのだとしたら、それに仕えようとする人はクリスマスを祝うにはふさわしくはありません。力ある者が力ない者を抑圧し、搾取するような力にすり寄るような道を進むのではなく、クリスマスを祝うわたしたちは、神が示した別の道「愛と平和」の道に進んで行きたいと思います。

 

 

祈り

「クリスマスを心から喜び祝う者として、この世の権力に仕える道ではなく、あなたが示された「真実の道」を選ぶ者となれますように。アーメン。」