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6月21日(火)全学礼拝 (賛美歌BGM付)
奨励者:久保哲哉(聖学院中学校高等学校チャプレン)
新約聖書:ペトロの手紙 一 第1章13~16節(新共同訳)P.429
「だから、いつでも心を引き締め、身を慎んで、イエス・キリストが現れるときに与えられる恵みを、ひたすら待ち望みなさい。 無知であったころの欲望に引きずられることなく、従順な子となり、召し出してくださった聖なる方に倣って、あなたがた自身も生活のすべての面で聖なる者となりなさい。「あなたがたは聖なる者となれ。わたしは聖なる者だからである」と書いてあるからです。」
奨励: 聖学院の使命
みなさんは、聖学院大学の名前に込められた意義を知っていますか。今から約100年前。聖学院中学校の初代校長である石川角次郎先生は言いました。
「我らは君が学園を『聖学院』と名づけた。
その意義は、聖なる学園ではなく、
聖学の院である。
聖学とは聖人の学である。
聖人の学とは、聖人の教えを学ぶばかりでなく、
学んで聖人となるのである。そうであれば
本校の理想は聖人を養成することである。」
つまり、この石川先生の言葉を現代風に言い換えたならば、聖学院は礼拝やキリスト教概論において、聖人(イエス・キリスト)の教えである聖書を学ぶことで、この世の価値基準とは違う「聖なる発想」「愛の発想」をもって生きる人を世に送り出すこと使命とする、ということになります。
よって、私たちの学校は聖学院と名付けられたというのです。だから、ここ、聖学院大学の使命は、ここで礼拝を受ける皆さんが「聖なる人」になることなのです。それで、本日の聖書個所は「あなたがたは聖なる者となれ。(Ⅰペトロ1:16)」という箇所を選びました。
ただ、「聖人となる」というと、自分自身が聖人君主のようにならねばならないのかと、何だかむずがゆいと思わないでくださいね。
私たち聖学院中学校・高等学校では、「聖人」とは「Only One for Othersを実現した人」と定義しています。
「Only One for Others」とは、私たち聖学院が大切にしているスクールモットーです。聖学院大学のHPには、その説明として次のようにあります。
Only One for Others
面倒見のよさを特色とする様々なプログラムを通して、学生が自らの強み―オンリーワンを見つけ、社会や未来に貢献できる(for Others)豊かな人間になるための学びを応援していきます。
Only Oneとは、簡単にいうと、神がわたしたちに与えてくださっている賜物(自分らしさ・才能・長所などの良いもの)のことです。
「心を引き締め、身を慎んで(1ペトロ1:13)」礼拝の場に集い、主イエス・キリストの言葉を聞き、学び、聖書の発想で生きることを目指すとき、愛と平和を造り出す者として進みゆく者として成長することができます。
今日の聖書箇所を記したとされる主イエスの一番弟子であるペトロも、もともとは漁師をしていた普通の人で、イエス様のことを3度知らないと裏切った過去を持つ人です。ですが、神の力を身に受けて、種々の困難に立ち向かい、聖なる者とされました。
「あなたがたは聖なる者となれ。(Ⅰペトロ1:16)」
主イエスの言葉に従い、神を愛し、隣人のために(for Others)生きるとき。誰かの幸せのために働くことは大変なことですけれども、大変な分だけ成長が与えられ、現代に生きる私たちもあのペトロのように「生きる力」が与えられます。こうして聖学院に集う私たちは、この世の荒波に、このコロナ禍や戦禍・自然災害のような種々の困難にも負けない、聖なる強さが与えられると信じています。
祈り
「天の父なる神よ。あなたの御名をたたえます。どうか私たちに、この世の荒波に打ち勝つ聖なる強さをお与えください。あなたの御心のままに、愛と平和を造り出すあなたよりの聖なる力をお与えください。主の御名によって祈ります。アーメン。」